映画「チェンジリング」は実話

映画「チェンジリング」は実話です。

 

この映画の舞台となっているのは1928年のロサンゼルス郊外。
本作は、この年に起こったゴードン・ノースコット事件をもとに描かれています。

 

主演アンジェリーナ・ジョリーが演じるシングルマザーのクリスティン。

 

ある日、クリスティンが仕事を終えて家に帰ると、1人息子ウォルターの姿が消えていた。
クリスティンは慌てて警察に連絡し、翌日捜査は開始されたが行方はつかめない。

 

それから数か月経ったある日、ロス市警のジョーンズ警部がクリスティンのもとを訪れる。

 

「ウォルターが見つかった」

 

その言葉を聞いたクリスティンは、息子が到着する駅へと向かう。
しかし、そこで待っていたのは息子ではなく、赤の他人だった。

 

 

クリスティンは自分の息子でないことを警部に訴えるが、
混乱しているせいだと無理やり納得させられ、彼女は少年を連れ帰ることに。
明らかに息子ではないことに気が付いた彼女は、
ジョーンズ警部に再度捜索を依頼するが、受け入れてもらえない。

 

そんな彼女に1人の協力者が現れる。
ロス市警の不正を訴える運動をしているブリーグレブ牧師だ。

 

彼の協力のもと、少年が自分の息子ではない確証を得ていくクリスティンは、
その事実、そしてロス市警の非協力的な態度を新聞記者たちに訴える。
これを知ったジョーンズ警部は、彼女を精神病棟へと収容してしまう。
そしてその病棟には、彼女と同じような境遇の女性たちがいた。

 

そこでは治療と称してクリスティンに電気ショックを与え続ける。
主治医はクリスティンに「書面にサインすればすぐに退院できる」というが、
その書面には、警察の捜査ミスを隠匿する内容が書かれていたため、
彼女は決してサインをしなかった。

 

一方その頃、警察で保護された一人の少年から、恐ろしい事実が語られる。
少年の従兄であるゴードン・ノースコットという男が、何人もの子供たちを誘拐し、
自宅で殺害しているというのだ。
その中の一人に、クリスティンの息子ウォルターもいた。

 

すぐに退院を許可されたクリスティンは息子のことを知り愕然とし、
牧師とともに警察と戦う決意をする。

 

大勢の市民や友人の協力もあって彼女はついに裁判で勝利し、
ジョーンズ警部を永久停職へと追い込んだ。

 

そしてゴードン・ノースコットは逮捕され、無罪を主張するも死刑判決が出る。

 

2年後、刑務所にいたゴードンからクリスティンのもとに電報が届く。
刑務所に来れば、すべてを話すというのだ。
しかし結局、クリスティは何も聞きだすことができずに、ゴードンは処刑されてしまう。

 

それからさらに数年が経ったある日、
クリスティンは一人の少年から、衝撃の事実を聞くことになる。

 

 

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この映画の監督はクリントイーストウッド。
名優でもあり、アカデミー賞を2度も受賞した名監督でもあります。

 

彼の作品はシリアスなテーマの物が多いですが、
このチェンジリングも実際に起こった事件を題材にした重みのある映画になっています。
見事な音楽で観客を圧倒させ、ドラマに引きずり込んでいきます。

 

常に前向きな母親を演じるアンジェリーナ・ジョリーは、
1999年にウィノナ・ライダーとの共演で話題になった代表作「17歳のカルテ」で、
精神病棟のボス役を演じ、圧倒的な存在感と演技力でアカデミー助演女優賞をはじめ、
その年の賞を総なめにした実力派女優。

 

ますます女性として成熟した彼女が、ここでも素晴らしい演技を見せてくれます。
ジョン・マルコヴィッチ、ジェフリー・ドノヴァンら個性派俳優の演技も見どころです。

 

この映画が事実に基づいているということを改めて考えると、世の中が本当に怖くなります。
もし今、自分の身に同じようなことが起こったら、きっと途方に暮れてしまうでしょう。
恐らく、クリスティンのように強くはなれないです。

 

この映画はゴードン・ノースコット事件を通して当時アメリカで起こっていた社会の闇を語りつつ、
人間の醜い心の一面と、強い信念との戦いを描いているように思いました。